すき焼きに白菜はあり?なし?徹底解説いたします!

すき焼きと白菜
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【この記事を書いた人】カセ
元調味料販売員。「お客さんに知ってもらうためには料理できないと!」という思いから料理を始めました。料理のレシピ、気付きなどを忘れないようにブログにメモしております。⇒【詳しいプロフィールはコチラ

こんにちは、食品調味料の販売をしているカセと申します。

すき焼き作りをするためにレシピを調べていて「白菜って入れるべきなの?どっちなの…?」って思ったことはありませんか?私もすき焼き作りをしていた時何度も思いました。

食品調味料販売員の肩書の通り、すき焼き関連の調味料販売も担当しておりました。その際にすき焼き知識は徹底的に調べましたので、その経験を元に「すき焼きに白菜はあり?なし?」について解説いたします。

カセ
すき焼きと白菜の解説をします

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すき焼きに白菜はあり?なし?

白菜

すき焼き専門店の中でも意見が割れるこのテーマ。「白菜を入れた方が味がしみて美味しい!」という意見から「白菜から水が出て味が薄くなる!」という意見まで様々あります。そこで一般のご家庭、専門料理店の二つのケースから白菜を入れるのかどうか見ていきます。

一般のご家庭では?

一般のご家庭では圧倒的に「入れる派」が多数です。調査会社のリサーチによると8割のご家庭で白菜を入れるという結果も出ています。このあたりが「一般的には白菜を入れる」という認識の根拠になっていると思われます。

ご家庭ですき焼きを食べる場合、家族全員で鍋を囲みますので全体のボリュームを出すためにどうしても白菜が必要になります。また、「野菜を多めに入れる」という家族の健康を気遣うお母さんの心情も読み取れる具材ではないでしょうか。

カセ
一般的には「入れる派」の方が圧倒的に多いみたいです

すき焼き専門店では?

意外ですが、すき焼き専門店では白菜を入れるお店はほとんどありません。その大きな理由はやはり「水が出て味が薄くなるから」です。専門店ではやはり味に一番気を使うため、味の調整が難しくなる白菜は嫌われがちのようです。

ただし、白菜が全くないかというとそんなことはなく、お客様の要望があれば白菜をだすというお店もあります。また、すき焼きを入れるのが定番メニューというお店も一部存在しています。

カセ
すき焼き専門店では「入れない派」の方が多いみたいです

白菜を入れるメリットとデメリット

次に白菜を入れるメリットとデメリットについて書いていきます

メリット

やはり一番大きなメリットは「白菜に味が染みこんで美味しい」これに尽きるのではないかと思います。私も味が染みこんだ白菜、大好きです。

また、野菜自体のボリュームがあるため、鍋全体が豪華に見えるのも大きなポイントです。自然と牛肉を食べる量も減りますので健康に良いのは間違いないですよね。ダイエット中の方にも喜ばれるんじゃないでしょうか。

カセ
何といっても美味しいのが最大のメリットですよね

デメリット

「水が出て味が薄くなること」これに尽きます。すき焼きは、長ネギ、焼き豆腐、しらたき、きのこ類からも水分が出ますが、白菜から出る水の量が圧倒的に多いです。

そのため、すき焼きの割り下(煮汁、たれのこと)を作る際にあらかじめ濃いめに作る必要があります。慣れている方なら問題ありませんが、すき焼き作りに慣れていない方だと味の調整に失敗してまう場合もあります。

白菜を入れないメリットとデメリット

白菜を入れないメリットとデメリットについても書いていきます。

メリット

専門店のご主人達が仰っていた通り、水で薄まらないので味が調整しやすい点が一番のポイントでしょう。

すき焼き作りに慣れていない方でも白菜を抜いて、割り下に市販のすき焼きのたれを使えば簡単に味が決まるでしょう。国内のベストセラー商品「エバラすき焼きのたれ」でもすき焼きレシピには白菜の記述がありません。つまり、白菜を使うと味がブレる可能性があるということなんですね。

カセ
味付けが簡単で決まりやすいのが大きなメリットです

デメリット

白菜を抜いてしまうと全体のボリュームが減ってしまうため、他の具材を多く入れないと貧相になってしまいます。特に牛肉は値段が高く、多めに入れようと思うとどうしても出費が気になります。

また、野菜の量が減ってしまうため、ヘルシー志向やダイエット志向の方からは嫌がられてしまう場面もあるでしょう。

白菜を入れて失敗した例

私が実際にすき焼き作りをしてみて、失敗した例もご紹介いたします。

すき焼きを作ったら味がすごく薄くなった【料理の失敗談】

この例では白菜を多めに入れてしまったため、極端に味が薄くなり失敗しました。味付けには市販のすき焼きのたれをストレートで使用したため、失敗するハズがないだろうと思っていましたので驚きました。

カセ
タレをストレートで入れたのに味が薄くなったので驚きました

白菜は茎の部分に水分が多い!

この時気づいたのですが、白菜の茎(または芯)の部分には水が沢山含まれており、包丁で切った時の断面も大きいため、少し煮込むだけで沢山の水が出てしまいます。それとは反対に、葉の部分には水分が少なく、断面も小さいため比較的水が流れにくくなっています。

白菜が好きでどうしても入れたい!という方は、茎の部分を避けて葉の部分を多めに入れると味が薄くならないのでオススメです。

カセ
茎の部分には水が一杯溜まっているんですね

すき焼きと白菜の歴史

しかし、そもそもどうして白菜を「入れる派」と「入れない派」に分かれてしまったのでしょうか。その原因は東西のすき焼き作りに関係しています。

関東風すき焼き

関東風すき焼きでは、あらかじめ割り下(たれ、煮汁のこと)を作っておきます。最初に長ネギ、牛肉を焼き、割り下を加えて煮込みます。その後に野菜を入れて煮込んでいきます。関東風すき焼きでは白菜を入れないのも大きな特徴です。

つまり、最初から割り下が薄まることは想定していないのです。そのため、関東ルーツのすき焼きでは白菜を入れないという習慣が定着しているのです。

関西風すき焼き

関西風すき焼きでは、逆に割り下を用意しません。最初に長ネギ、牛肉を焼き、そこに醤油と砂糖を直接入れて溶かします。すぐに白菜を加え、野菜から出る水で煮汁を作ります。その後に順次野菜を加えて煮込んでいきます。

関西風すき焼きでは、野菜から出る水分で煮汁を作るため、白菜が重要な具材となります。そのため、関西ルーツのすき焼きでは白菜が非常に重要視されているのです。

カセ
白菜を「入れる」「入れない」は東西のすき焼き作りの違いが関係していたんですね




まとめ

一般的なご家庭ではボリューム感を出すため、白菜の入れる派の人が多くなっています。反対に、すき焼き専門店では味が薄まるのを嫌うため白菜を入れない派の人が多い印象です。

すき焼きに白菜を入れると何より美味しいですし、ボリューム感もアップし、健康的に食べられます。しかしその反面、水分がたくさん出るため味の調節が難しくなります。

反対に白菜を入れない場合は味の調節が簡単になりますが、他の具材を多めに入れなければならないため、出費が高く付いてしまう恐れがあります。

白菜を入れる際は、水分の多い茎(芯)の部分を避けて、葉の部分を選んで入れると味の調整がしやすいのでオススメです。

カセから一言

いかがでしたか。今回はすき焼きに白菜はありか?なしか?について解説いたしました。結論から言うとお好みでどちらを入れていただいても構わないのですが、メリットデメリットを書きましたので参考にしていただければと思います。

すき焼き作りに慣れていない方は白菜を入れないのをオススメします。また、市販のすき焼きのたれを使うと味が決まりやすいです。

すき焼きの作り方についてはコチラ→すき焼きの作り方、レシピ