こんにちは、食品調味料の販売をしながら料理の勉強をしているカセです。
市販されている「すき焼きのたれ」と言えば、すき焼きのみならず色んな料理に使える万能調味料ですよね。ですがいざ売り場で買おうと思ったら、各社から色んな商品が出ており「どのすき焼きのたれを選べば良いの…?」と迷ってしまったことはありませんか?
そこで今回、食品調味料販売の仕入れネットワークを活かし、一番美味しいすき焼きのたれを選ぼうと思います。すき焼きのたれ選びに迷っている方に、プロ目線で最も美味しい「すき焼きのたれ」をご紹介いたします。
すき焼きのたれとは?
「すき焼きのたれ」とは、読んで字のごとく、すき焼きの割り下(つゆ、煮汁のこと)専用に作られた調味料です。すき焼きの割り下同様に、砂糖、醤油、みりん、酒、出汁などが使われており、独特の甘じょっぱい味が大きな特徴です。
「すき焼きのたれ」と聞くとすき焼きにしか使えないイメージがありますが、砂糖・醤油・みりんで味付けをする和食は非常に多く、肉じゃが、牛丼、豚丼、親子丼、筑前煮、豚の角煮、ブリ大根、大学芋などにも使用することができます。
このように色々な料理に代用できるすき焼きのたれですが、メーカー毎に調味料の配分が異なり、醤油のように塩辛いタレから、砂糖多めの甘いタレまで様々な種類があります。
すき焼きのたれ食べ比べをすることになった理由
当時の私は販売のために、「すき焼きのたれ」を選んで仕入れることになっていました。「すき焼きのたれ」選びを始めて一番初めに感じたことは
という流れで商品選びのために、全国から有名なすき焼きのたれを取り寄せることにしました。
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ということで、すき焼きのたれを食べ比べし、一番美味しいと感じた商品をご紹介することとなりました。
※カセ個人の感想となります、ご了承のほどお願いします。
全国から集めたすき焼きのたれ7品
今回、取り扱う「すき焼きのたれ」選びをするにあたって全国から有名な7品を取り寄せました。
※各社様の商品ブランドがありますので、一番美味しい品だけ最後に商品名をご紹介させていただきます。
A社のすき焼きのたれ
日本で最も有名なすき焼きのたれと言えるA社の商品。醤油ベースに砂糖とカツオだしをブレンドした一品です。他社のタレよりも若干色が濃くなっています。
B社のすき焼きのたれ
関西を中心に根強い人気を誇るB社の商品。醤油を減らして塩分を抑え、砂糖を多めに入れマイルドに仕上げています。甘い煮汁が好きな人にはたまらない味付けです。
C社のすき焼きのたれ
こちらも日本全国どこに行っても販売されている有名調味料メーカーC社の商品。二種類の醤油と花鰹でマイルドに仕上げた一品です。
D社のすき焼きのたれ
有名醤油メーカーD社から販売されているのがこの商品です。たまり醤油と濃い口醤油の二種類をブレンドして作られており、醤油メーカーならではのこだわりがうかがえます。
E社のすき焼きのたれ
東京の超有名すき焼き店E社が販売している商品です。コチラも関東では見かけない所は無いというぐらい有名な商品ではないでしょうか。他社の商品よりも若干お高め。
F社のすき焼きのたれ
関東を中心に流通しているF社の商品。他社のすき焼きのたれと比べて若干色が濃いめ。他社よりもお値段が安いので少し不安。
G社のすき焼きのたれ
九州の醤油味噌製造メーカーG社の商品。九州の有名なすき焼き弁当に使用されている割り下(煮汁、つゆのこと)とほぼ同じ調味料配分で作られているのが大きなポイント。値段は他社よりも若干お高め。
判断基準
「すき焼きのたれ」を食べ比べするにあたって、「原液で舐めた時の味」と「牛肉と一緒に食べた時の味」の二つで判断します。
原液で舐めた時の味
すき焼きのたれを原液で舐めて味を判断します。素材本来の味がわかりやすい食べ方と言えます。
牛肉と一緒に食べた時の味
焼いた牛肉をすき焼きのたれと絡めて一緒に食べて判断します。原液で舐めるよりも、牛肉の脂と一緒に食べるため若干風味が変わります。本当はすき焼きのように煮込めれば一番良かったのですが、7つの鍋を用意するのが大変だったため今回はご容赦ください。
すき焼きのたれ食べ比べ
私、カセが実際に食べて感じた味の感想を書いていきます。
A社のすき焼きのたれ
原液の美味しさ | ★★★☆☆ |
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肉とタレの美味しさ | ★★★☆☆ |
醤油のようなトゲのある味です、下にチクチクささる感じと言えばいいでしょうか。しかし、それでも甘さと上手く絡んでいるため美味しく食べられます。
B社のすき焼きのたれ
原液の美味しさ | ★★★★☆ |
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肉とタレの美味しさ | ★★★☆☆ |
他社と比べてかなり甘い味つけ、しかしその中にもしっかり醤油の味がします。原液で舐めた時はかなり美味しく感じられましたが、牛肉と一緒に食べると甘すぎて物足りない印象です。
C社のすき焼きのたれ
原液の美味しさ | ★★★☆☆ |
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肉とタレの美味しさ | ★★☆☆☆ |
めんつゆのような、ダシの風味が強い味付けです。甘さもかなり感じられますが、醤油の風味は薄い印象。牛肉と絡めて食べてもめんつゆの香りの方が強く、終始気になってしまいます。
D社のすき焼きのたれ
原液の美味しさ | ★★☆☆☆ |
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肉とタレの美味しさ | ★★★★☆ |
ダシの風味と料理酒の味が強く感じられます。C社程ではないですが、めんつゆに近い味です。そのまま舐めた時は美味しく感じられませんでしたが、牛肉と絡めると意外に美味しいので驚きです。
E社のすき焼きのたれ
原液の美味しさ | ★★★★☆ |
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肉とタレの美味しさ | ★★★★☆ |
他社のすき焼きのたれと違い、塩分のトゲトゲした感じが全くありません。味が柔らかく、なめらかで舌によく馴染みます。牛肉と絡めてもさっぱりしていてクセが無く、美味しく食べられました。
F社のすき焼きのたれ
原液の美味しさ | ★☆☆☆☆ |
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肉とタレの美味しさ | ★★★☆☆ |
醤油のような、塩分のトゲトゲした味が舌に刺さるように感じます。醤油の中にそのまま砂糖を入れたタレ、といった印象です。原液の時は全く美味しくなかったのですが、牛肉と絡めればいくらか誤魔化せるかなぁと思います。
G社のすき焼きのたれ
原液の美味しさ | ★★★★★ |
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肉とタレの美味しさ | ★★★★☆ |
他社と比べて薄味でスッキリした味わい。甘さ、しょっぱさ、ダシがバランス良くまとまっています。牛肉と絡めても非常に食べやすく、タレが上品な味に仕上げてくれています。
一番オススメの「すき焼きのたれ」発表
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一番オススメなのはG社のすき焼きのたれです!
7社のすき焼きのたれを食べて感じたことは、醤油、砂糖、ダシのバランスを取るのが非常に難しいということです。例えば、醤油が強すぎて舌に塩分がチクチク刺さったり、砂糖が強すぎて甘くなってしまい牛肉と合わなかったり、ダシが強すぎて牛肉の風味を飛ばしてしまっていたり、というようなケースが多くみられました。
その中でも、G社は非常にバランスよくまとめられており、どの原料が主張し過ぎるということがなく単純に「美味しい」のです。上品でクセが無く、美味しい味に仕上げているG社を一番のオススメとさせていただきました。
G社様の商品は、九州佐賀県にある醤油味噌メーカー様の「特選すき焼きのたれ」という商品です。すき焼き好きの方には是非一度試していただきたい一品です。
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- 商品名:特選すき焼きのたれ
- 原材料:みりん、しょうゆ、砂糖/アルコール、調味料(アミノ酸など)、甘味料(ソルビトール、ステビア、カンゾウ、サッカリンNa)、保存料(パラオキシ安息香酸)、酸味料、(一部に大豆、小麦を含む)
- 内容量:280ml
- 価格:1080円(税込)
まとめ
いかがでしたか。今回は全国から集めた有名なすき焼きのたれ7品の中から、カセ個人の感想で一番美味しいタレを選びました。砂糖、醤油、ダシ、それぞれの味が強すぎる商品が多い中で角味噌醤油株式会社様の「特選すき焼きのたれ」が一番美味しく、オススメとさせていただきました。
甘すぎず、しょっぱすぎず、スッキリしていてクセの無い味に仕上がっており、牛肉と絡めて食べると上品な美味しさを楽しめます。すき焼き好きの方に自信を持ってオススメできる一品です。