調味料販売に携わる一方で料理研究も行っているカセです。今回は料理にも時々使用する魚醤について考えます。醤油アレルギーというのはたまに聞く言葉ですが、魚醤アレルギーというのは聞いたことがありません。醤油アレルギーのほとんどは大豆由来と聞きますが、魚醤には大豆やその他注意すべき材料は入っているのか…?今回はその点についてお答えします。
日本の魚醤、原料について
魚醤の原料はほとんどの場合、魚と塩だけです。数社の魚醤を見てきましたが、今のところ大豆を加えて作ったという魚醤は見たことがないためほぼ問題ないかと思われます。ただし、稀にだし入り魚醤(だしと魚醤を混ぜた調味料)もあり、しいたけや昆布などが入っている場合もありますので一応成分表示を確認しましょう。だし入りの場合は大抵「だし入り」と表記されています(だし入り魚醤は通常の魚醤よりも塩分濃度が薄くなっている場合がほとんどです)。
次に気を付けたいのが、魚介類です。魚醤に使われる原料は、イワシ・アジ・サバ・ハタハタ・鱈・いかなご・鮭などの魚の他に、エビやイカなども使用される場合があるためです。特に石川県の能登半島の有名な魚醤「いしり」は真イカの内臓を使うことで有名ですので気を付けたい所です。エビを使用した魚醤というのはたまに聞きますが、カニを使用したものは今まで一度も見たことがありません。ただし、今後各社の商品開発の中で販売されることも十分に考えられますので必ず成分表示を確認するようにしましょう。
また、発酵の過程で少量のヒスタミンが発生するため、ヒスタミン由来のアレルギーの方は注意しましょう。市場に流通している魚醤はヒスタミン含有量400mg/kgが基準となっており、これを超えるものは販売できません。
ナンプラーは大丈夫?
タイの有名な調味料、ナンプラーも魚醤の一つです。どちらかというとコチラの方が目にする機会が多いかもしれませんね。ナンプラーの原料も基本的にはカタクチイワシと塩だけです。ただし、これも各社で特徴を出すために商品開発が行われているため、だし入りの物や他の原料を加えているアレンジ商品が稀にありますので一応原材料を確認しましょう。
まとめ
魚醤、ナンプラーは基本的に魚介類と塩のみで発酵させて作られます。使用する魚介類は地域・会社によって違いがあり、イワシ・アジ・サバ・鱈・ハタハタ・鮭・イカ・エビなどが使用されています。また、商品によってはだし入りなどのアレンジ商品もあるため、一応購入前に原材料を確認することオススメします。
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