こんにちは、日々料理の勉強をしているカセと申します。
「魚醤を貰ったんだけど、どうやって料理に使えばいいのかわからない…」そんなお話をよく耳にします。たしかに、日本人にとって「魚醤」という調味料は耳慣れない言葉ですし、ましてやどういう料理に使うのかイメージしづらいと思います。
そこで今回は、魚醤の使い方を徹底的に調べ、実際に自分で作り、美味しいと感じたレシピを11個厳選してご紹介致します!
魚醤とは
そもそも魚醤とは一体どういった調味料なのでしょうか?
魚醤は、魚介類を塩で漬け込み1~2年発酵させて精製する非常に塩分濃度の高い調味料です。醤油は大豆を漬け込んで発酵させますが、その大豆を魚介類に置き換えてイメージしていただければ想像しやすいかと思います。
日本のみならずアジアを中心とした世界中で作られており、タイのナンプラー、ベトナムのヌクマム(ニョクマム)、イタリアのコラトゥーラなどが非常に有名です。一部の国ではとてもメジャーな調味料です。
魚醤選びについてはコチラ→プロが選ぶ!本当に美味しい魚醤ランキング
【2017年10月19日追記】また美味しい魚醤を見つけました!→特牛イカ魚醤がめちゃくちゃ美味い!だから紹介させて!
魚醤の味について
魚醤は醤油と非常に作り方が似ているため、醤油をベースに考えていただければ味がイメージしやすいでしょう。「醤油よりも塩分が強く」「魚独特の匂いと旨味成分が詰まった調味料」になります。
魚醤は醤油よりもさらに塩分濃度が高く、一般的な醤油が塩分濃度16%前後なのに対し、魚醤は20%~25%ほどあります。醤油の感覚で使うと塩気がききすぎてしまうので要注意ということですね。
また、魚介類を発酵させて作るため、魚独特の臭みがありますがその代わりにダシのような濃厚な旨味成分が詰まっているのが特徴です。
原料の魚によっても味が変わる
魚介類を発酵させると一言でいっても、その材料は多岐にわたり、漬け込んだ魚の種類によって味は大きく変わります。メジャーな素材で言えば、イワシ、アジ、サバなどが挙げられますが、地域によってはハタハタ(日本海側、東北でよく見られる)、タラ、イカ、エビなども使用されています。鮎などの淡水魚が使用される場合もあります。
一般的には、ハタハタ、タラ、鮎、イワシなどはさっぱりした味に仕上がり、イカ、エビなどは濃厚かつ苦みのある味になると言われていますが、製法によっても味が変わるため一概には言えません。
魚醤のアレルギーについてはコチラ→魚醤にアレルギーはあるの?どんな材料が使われている?
日本三大魚醤
日本では古くから魚醤づくりが盛んでしたが、室町時代ごろに醤油づくりが発達するとその姿を消していきました。しかし、魚醤の名産地では今なお製造が続けられており、地元住民の方たちにとって故郷の味として親しまれております。その中でも秋田県の「しょっつる」、石川県の「いしり」と「いしる」、香川県の「いかなごしょうゆ」の三つは特に味が良いとされ、「日本三大魚醤」と呼ばれています。
秋田県のしょっつるは、県魚のハタハタを主原料にして作られています。石川県のいしりは真イカの内臓を主原料に、いしるはイワシやサバなどで作られています。訛りの違いではありませんのでご注意ください。香川県のいかなごしょうゆは「いかなご」と呼ばれる小魚を使って作られています。
日本三大魚醤について詳しくはコチラ→日本三大魚醤とは!?材料の違い、味の違いについて
しょっつるについて詳しくはコチラ→秋田名物しょっつるについて、美味しい食べ方・レシピ紹介
魚醤の使い方
繰り返しお伝えしている通り、魚醤は独特の匂いがあるため刺身などの生食には向いていません(それが好みという方もいらっしゃるので一概には判断できないところですが…)。そこで、臭いを飛ばすために火を通す調理方法がオススメです。火を通すことで匂いが飛び、魚介の旨味成分だけが残るので味に深みが出ます。具体的には炒め物、煮物、汁物などが挙げられますね。
塩や醤油の代わりに魚醤を使うことで、いつもの料理よりも旨味の濃い味わい深い一品に仕上がります。
人気の魚醤レシピ11選
しょっつる汁
秋田県の名産品「しょっつる」を贅沢に使ったしょっつる汁。魚醤本来の味をストレートに味わえる汁物料理となっております。しょっつるを使うのが本場の味ですが、無い場合は他の魚醤でも代用可能です。
オススメ度 | ★★★★★ |
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作りやすさ | ★★★★☆ |
材料の揃えやすさ | ★★☆☆☆ |
魚醤を使った浅漬け
魚醤と醤油、酢、レモン汁、砂糖を使って簡単に漬けた浅漬けです。魚醤は魚介の旨味成分をたっぷりと含んでいるため、野菜が美味しく仕上がります。酢とレモン汁のおかげで魚醤独特の臭みもほとんど感じられないため、苦手な人にもオススメです。
オススメ度 | ★★★★☆ |
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作りやすさ | ★★★★★ |
材料の揃えやすさ | ★★★★★ |
魚醤を使った焼きおにぎり
魚醤とみりんを混ぜて塗ることで、魚臭さを消しつつ美味しく仕上がります。調味料を塗って焼くだけなのでシンプル簡単なのが大きな魅力です。
オススメ度 | ★★★☆☆ |
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作りやすさ | ★★★★★ |
材料の揃えやすさ | ★★★★★ |
卵チャーハン
魚醤独特の匂いは炒めることで飛ばすことができるため、チャーハンとは相性抜群です!その中でも最もスタンダードな卵チャーハンになります。材料も揃えやすく、作りやすいので非常にオススメです。
オススメ度 | ★★★★★ |
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作りやすさ | ★★★★☆ |
材料の揃えやすさ | ★★★★★ |
あんかけチャーハン
卵チャーハンにカニ缶で作ったあんをたっぷりかけたご馳走チャーハン。いつものチャーハンを豪華に美味しく食べたい…という願望にカニ缶と魚醤で答えるリッチな一品です。
オススメ度 | ★★★★☆ |
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作りやすさ | ★★★☆☆ |
材料の揃えやすさ | ★★★☆☆ |
納豆チャーハン
残り物で作る納豆チャーハンも、魚醤を加えることでワンランク上の料理に早変わり!納豆の程よい甘さと魚醤の塩気、香ばしさが絶妙にマッチする一品です。
オススメ度 | ★★★☆☆ |
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作りやすさ | ★★★★☆ |
材料の揃えやすさ | ★★★★★ |
豚キムチチャーハン
「キムチが入っているのに魚醤!?」と思われるかもしれない意外な一品です。しかし、キムチの辛さと魚醤の風味が絶妙にマッチし、全然ケンカしないのだから不思議なものです。味の濃い料理が好きな男性陣に特にオススメ!
オススメ度 | ★★★★☆ |
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作りやすさ | ★★★☆☆ |
材料の揃えやすさ | ★★★★☆ |
焼きうどん
チャーハンと並んで簡単シンプルに作れるのが焼きうどんです。こちらもうどんを炒めるため、魚醤の臭みが飛んで醤油風味の美味しい焼きうどんに仕上がります。
オススメ度 | ★★★★☆ |
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作りやすさ | ★★★★★ |
材料の揃えやすさ | ★★★★★ |
ペペロンチーノ
塩や醤油の代わりに魚醤を入れることで、魚介の旨味成分がしっかり利いた味わい深いパスタに仕上がります。ペペロンチーノはオリーブオイル、にんにく、魚醤の風味が絶妙にマッチします。
オススメ度 | ★★★★☆ |
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作りやすさ | ★★★★☆ |
材料の揃えやすさ | ★★★★★ |
トマトソースパスタ
普通は塩を入れて味を整えるトマトソースパスタですが、代わりに魚醤を入れることで味に奥深さが生まれます。トマトの風味で魚介の臭みが消えるのもポイント!
オススメ度 | ★★★☆☆ |
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作りやすさ | ★★★☆☆ |
材料の揃えやすさ | ★★★★☆ |
パスタ・ブォーロ
「イタリアの卵かけごはん」と評されるほど作るのが簡単なパスタ・ブォーロ。パスタにバターとチーズを加えて和えるだけのとっても簡単な料理です。今回は魚醤を加えて和風ベースに仕上げました。
オススメ度 | ★★★☆☆ |
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作りやすさ | ★★★★★ |
材料の揃えやすさ | ★★★★★ |
まとめ
いかがでしたか。今回は魚醤を使ったオススメレシピ11選をご紹介しました。全て自分で作り、味を確かめたレシピとなりますので自身を持ってオススメいたします。ご家庭に魚醤が余っているようでしたら是非お試しください!
魚醤選びについてはコチラ→プロが選ぶ!本当に美味しい魚醤ランキング
【2017年10月19日追記】また美味しい魚醤を見つけました!→特牛イカ魚醤がめちゃくちゃ美味い!だから紹介させて!